今、蓄電池がアツい
ここ数年、災害等による停電が各地で頻発しています。
真冬や真夏に電気が使えないとなると、この時代においてはかなり不便な思いをすることが想像できますよね。(考えるだけでブルーになります。)
ましてやこのコロナ渦においては、避難所に行くのもためらわれます。
私たちの暮らしがいかに電気に依存しているのか、ということを思い知らされますよね。
(スマホの充電が切れるだけでも不安になるのは私だけじゃないはず…)
そんな背景か、住宅リフォームの仕事をしていてこの数年で、蓄電池へのお問合せが増えてきたと感じます。
住まいへの意識が高い人から注目され、徐々に導入が進んできているようです。
万が一の停電時も安心という点に加え、太陽光発電と合わせて導入することで、
電気の『自給自足』が実現できるという時代が来たのです!
太陽光発電は、陽が出ていない時間帯には発電しないというのが最大のデメリットでしたが、
それを補って、夜間や悪天候のときの停電にも備えられるのが蓄電池。
これらをダブルで導入することで、停電に強い家になるのです。
もし停電しても、家さえ無事であれば避難所に行かなくても済みます。
今まで太陽光発電+蓄電池設置のお手伝いをさせていただいたお客様は皆さん
『備え』に対する意識と『家』への想い入れの強い方ばかりだったな、という印象です。
蓄電池が注目されているもう一つの理由とメリット
2009年から開始した、太陽光発電の余剰電力『固定価格買取制度』が、2019年以降に順次満了を迎えています(これを『卒FIT』と呼びます)。
太陽光発電システムを設置して10年以上経つ住宅において、国が定めた価格での電気の買取が終了し、格段に安くしか売れなくなるため、このタイミングで蓄電池の導入を検討される方が大きな割合を占めていると感じます。
『安くしか売れなくなるのに、高い時間帯の電気を買うのはバカバカしい。
ならば自分の家で発電した分を貯めておいて、そこから使ったほうがお得よね。』
というわけです。
もちろんそうすることで月々の電気の購入量は減らせるだけでなく、各ご家庭の電気使用量に合わせた容量の蓄電池を選ぶことで、日常的に電気の『自給自足』を叶えることもできます。
また、太陽光発電システムのパワーコンディショナー(発電した直流の電気を、家庭内で使用できる交流に変換するための機器、以下PCと呼びます)の交換時期が10年前後とも言われており、蓄電池を導入することでPCもリフレッシュできる場合があるのもメリットのひとつと言えます(仕様はメーカーによって異なるので、よく確認しましょう)。
蓄電池のデメリットとは?
初期費用が高額なこと。
蓄電池を導入することで、買う電気が減り月々の電気代が抑えられます。
しかし、初期コストを回収できるほどかと聞かれたら、そこまでではないのが実情です。
設置時の初期費用は、蓄電容量や機能の仕様にもよりますが、
相場として100万円前後~300万円前後と幅があります。
ただ、家庭用蓄電池の導入に関しては、地方自治体によっては補助金が交付されています。
うまく利用できれば導入費用を削減することができます。
(補助金の情報については、随時、最新のものをチェックしてみることをおすすめいたします。)
それから、HEMSなどのオプションサービスを利用する場合は、メーカーによっては月額制になる場合もありますので注意しましょう。
ちなみに、「予算的にちょっと手が出ないかな~」という方には、
低コストで設置工事も要らないポータブルタイプの蓄電池もありますよ。
機能的にはシンプルですが、これなら最低限の備えとして手軽に導入できます。
マンションにお住まいの方にもおすすめですね。
→ 工事不要のため一般住宅やマンション、店舗、かかりつけ病院など場所を選ばない【防災非常用蓄電池ナビ】
容量が劣化していくこと。
中身は電池ですので、年数とともにフル充電時の容量がどうしても減ってきます。
ただしメーカーによって残容量保証というものありますので、そのあたりも比較検討してみると良いでしょう。
設置スペースが必要なこと
家庭用蓄電池には、屋外に設置するタイプと、屋内に設置するタイプの2種類が存在します。
太陽光発電で創った電気を貯めたい場合は、大半は屋外に設置する「定置型(系統連系型)」を購入する必要があるのですが、このタイプの蓄電池はおおよそエアコン室外機2台分くらいの設置面積が必要になります。
機種によっても異なりますが、それなりのスペースを確保できないと設置自体が難しいということもあるのですね。
まとめ
現状では価格が高いことがネックとなっている家庭用蓄電池ですが、中身のリチウムイオン電池は蓄電池以外の分野でも需要が増え続けており、価格についてはなかなか下がらないのではないかとの見方があります。ただ、今後は海外企業が参入することで安い製品が発表されることも予想されます。
さて、どうなっていくのでしょうか。
これからの蓄電池業界の動向にも注目していきたいところです。
以上に挙げた蓄電池のメリット・デメリットを参考に、慎重に検討していただく必要はありますが、
ライフラインとしての『備え』、この安心感はプライスレスなのではないでしょうか。
そして蓄電池に限らずですが、結局は『導入したい!』と思ったときそがタイミング
なのでしょうね。
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